科目名
|
刑法Ⅲ
|
担当教員
|
岩間 康夫
|
対象学年
|
|
クラス
|
|
講義室
|
K901教室
|
開講学期
|
秋学期
|
曜日・時限
|
金2
|
単位区分
|
必
|
科目種別
|
講義
|
単位数
|
2
|
準備事項
|
|
備考
|
|
テーマ Theme
|
刑法各論の基本的理解と問題解決能力の養成
|
概要 Synopsis
|
刑法各論は各犯罪類型の解釈を通じてその成立要件を明らかにする学問分野である。受講者諸君には,それらの基本的理解を前提として,さらに単なる抽象論の世界で思索するにとどまらず、現実の事案を読み解いていかなる犯罪が成立しうるのかを判断する能力が実務家の卵として最終的には求められることになる。この授業では、前者の基礎固めを主眼とするが,遠い目標としては,自己完結的な理屈をこねる能力よりも、むしろ具体的事案に妥当な解決を与える能力の養成をも意識したい。
|
到達目標 Aim
|
刑法典第2編に規定される犯罪のうち主要なものの成立要件や論点を,判例の見解を常に視野に置きつつ理解することができる。
|
授業形態 Class style
|
教員からの一方的な説明に終始しないよう,適宜受講者へ質問することにより理解度を確認し,さらには受講者間での議論も可能な限り採り入れ,双方向性・多方向性を志向する。
|
使用言語 Language(s)
|
1.【○】 日本語のみ Japanese only 2.【 】 日本語と外国語 Japanese and foreign language(s) 3.【 】 外国語(日本語以外)のみ Foreign language(s) other than Japanese
|
アクティブ・ラーニング Active Learning
|
1.【○】 PBL(課題解決型学習) Project-based learning 2.【 】 ディスカッション、ディベート Discussion , Debate 3.【 】 グループワーク Group work 4.【 】 プレゼンテーション Presentation 5.【 】 実習、フィールドワーク Applied practice , Fieldwork
|
内容・スケジュール Contents, schedule
|
なお,以下の内容はいわゆる「コアカリキュラム」で示された授業項目に準拠するものであり,同「カリキュラム」との対照表を初回の授業時までに配布するか,その他の方法により両者の関係を受講者に予め周知させることとする。
第1回 刑法各論の総説(犯罪の分類等),殺人罪,暴行罪,傷害罪 第2回 同時傷害の特例,過失致死傷罪,遺棄罪 第3回 逮捕監禁罪,脅迫罪,強要罪,略取誘拐罪,強制わいせつ・強制性交等罪,住居侵入罪 第4回 名誉毀損罪,信用毀損罪,業務妨害罪 第5回 財産罪総説(1)…財産罪の分類,財物・財産上の利益,財物領得罪の保護法益 第6回 財産罪総説(2)…不法領得の意思,占有。さらに窃盗罪,親族相盗例 第7回 強盗罪,事後強盗罪 第8回 昏酔強盗罪,強盗致死傷罪,強盗・強制性交等罪 第9回 詐欺罪(1),恐喝罪 第10回 横領罪,背任罪 第11回 盗品等に関する罪,毀棄罪 第12回 放火罪 第13回 文書偽造罪 第14回 公務執行妨害罪,犯人隠避・証拠隠滅罪 第15回 賄賂罪
|
準備学習・事後学習 Preparation, review
|
<準備学習> 毎回,教科書・参考書類,及び補助教材や指定判例を熟読して用意の上,授業に臨むこと(想定時間90分)。 <事後学習> 授業で展開された内容を踏まえて,教員配布の授業資料や市販の教科書・判例集類の精読を通じ,知識の定着を図ること(想定時間90分)。
|
学外授業 Outside activities
|
実施しない。
|
成績評価の方法と基準 Evaluation&criteria
|
専ら期末試験の成績によって評価するが,理由の如何を問わず,授業に6回以上欠席した場合には期末試験受験資格を失うことになるので(病気等の正当事由によらない欠席が4回以上の場合も同様),注意されたい(詳しくは,「ガイドブック」参照)。その際,授業開始20分経過後以降の教室入室は欠席とみなし(交通機関の遅延等やむをえぬ場合は,証明書類の提出を求める),授業終了時15分前以前の究極的退室も欠席扱いとする。体調不良による場合を除き,頻繁な教室の入退室や長時間の中座も欠席とみなす場合があるので,注意されたい。 刑法各論(各犯罪の個別的成立要件やそれをめぐる論点)に関する基礎知識(判例を含む)をしっかり習得し,さらに刑法総論に関する知識と実質的に結合させた形で,比較的長文の事例処理に応用することができるか否かを採点の指針とする。
|
定期試験期間中の試験実施方法 Exam period
|
1. 【○】 定期試験期間中に筆記試験を実施する。An exam will be held during the exam period. 2. 【 】 定期試験期間中に単位レポートを課す。A report must be submitted during the exam period. 3. 【 】 定期試験期間中には筆記試験・単位レポートを実施しない。No exams or report are required during the exam period.
|
テキスト Textbooks
|
教員作成による授業資料(Moodle上で配布する)に即して講述し,一般の教科書類は用いない。
|
参考図書 References
|
以下の書籍については,いずれも毎年4月前後を中心に改訂版・新版が発売されることがあるので,以下の表記にとらわれず,常に最新版を入手するよう心がけること。 井田良『講義刑法学・各論』(有斐閣 2016年) 西田典之(橋爪隆補訂)『刑法各論第七版』(弘文堂 2018年) 山口厚『刑法各論[第2版]』(有斐閣 2010年) 中森喜彦『刑法各論〔第4版〕』(有斐閣 2015年) 佐久間修『刑法各論[第2版]』(成文堂 2012年) 前田雅英『刑法各論講義[第6版]』(東京大学出版会 2015年) 林幹人『刑法各論[第2版]』(東京大学出版会 2007年) 高橋則夫『刑法各論第3版』(成文堂 2018年) 山口=佐伯編『刑法判例百選Ⅱ各論[第7版]』(有斐閣 2014年) 西田=山口=佐伯編『判例刑法各論第7版』(有斐閣 2018年) 岩間=塩見=小田=橋田=髙山=安田=齊藤=小島『ケースブック刑法 第3版』(有斐閣 2017年)
|
関連する科目、履修者への要望など Requests,etc.
|
春学期の「刑法Ⅰ」,そして秋学期に並行して開講される「刑法Ⅱ」で習得する刑法総論の知識を,各犯罪類型の解釈に際して具体化し,2年次配当の「刑法演習」で事例の処理が自由自在にできるための基礎をこの科目で養う。もっとも,刑法各論の広範な分野を15回の講義でくまなく論じるのは不可能であるが、主要犯罪に関する基本論点は可能な限りフォローできるよう配慮したい。この授業を出発点として、各自で刑法各論の学習を深めてもらうことを予め了解の上、受講されたい。
|
リンク Link
|
なし。
|