年度「2024年度シラバス」、フォルダ「2024年度シラバス - 豊橋校舎 - 短期大学部
シラバスの詳細は以下となります。
科目名   食物学  
担当教員   須川 妙子  
対象学年     クラス      
講義室   632教室   開講学期   秋学期  
曜日・時限   水3   単位区分   選必  
科目種別   講義   単位数  
準備事項    
備考    
テーマ Theme 「食べる」ことをどう考えるのか  
概要 Synopsis あなたは何かを考えながら食べているだろうか。年中行事や人生儀礼などの特別な日に食べるものについては、なぜそれを食べるのかと,由縁に思いがいたるかもしれない。では、朝、昼、晩、おやつといった日常の食には、どれほどの意識が向いているだろうか。誰かが準備してくれた料理やおやつを口に入るときに、作りたいと思う料理のための食材が難なく手に入ったときに、今・ここに至るまでに介した人達のことが想像できているだろうか。また、食を文化として形成してきた諸民族の思想を理解して、他民族の食文化を尊重できているだろうか。「食べること」とは、食欲を満たすために食材を口元へ運ぶといった、単純な個人的行為だけで成り立つものではない。世界中の人々が、互いの思想と文化を尊重しながら食糧を分ちあうことで「食べること」ができる=「生きること」ができるのである。様々な要因で世界の食糧事情が危機に直面している現在、「食べること」の根源を学び、これからの食の在り方について考える。  
到達目標 Aim 1.「食べること」に関する思想の歴史と現在を知ることができる
2.「食べること」の将来についての自身の考えを言葉で表現できる  
授業形態 Class style 講義形式を基本とするが、ディスカッションを取り入れる回もある  
使用言語 Language(s) 日本語のみ Japanese only
アクティブ・ラーニングActive Learning  PBL(課題解決型学習) Project-based learning
ディスカッション、ディベート Discussion , Debate
グループワーク Group work
内容・スケジュール Contents, schedule 第1回 ガイダンス
    はじめにー食べることをどう考えるか
第2回 第1部 食べることを工夫して人類は進歩したーそれは料理をすることから始まった
      1 人類は料理をすることを覚えて進化した
      2 仲間と一緒に食べることが社会の始まり
第3回 第1部 食べることを工夫して人類は進歩したーそれは料理をすることから始まった
      3 人類はなぜ農耕と牧畜を始めたのか
      4 古代文明は農業を始めることから興った
      5 日本の文明を興したのは水田稲作
第4回 第2部 食の在り方から社会の成り立ちを考えるー米作民族と牧畜民族の思想を比較する
      1 農耕民族と牧畜民族は自然観が違う
      2 米作りから生まれた農本思想
      3 稲作で培われた地縁社会の思想
第5回 第2部 食の在り方から社会の成り立ちを考えるー米作民族と牧畜民族の思想を比較する
      4 牧畜と肉食から生まれた人間中心の思想
      5 牧畜民族と農耕民族では性意識が違う
      6 ヨーロッパ人の人種差別意識
      7 パン食から生まれた社会共同体意識
第6回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ
      1 神人共食とはどういうことか
      2 仲間と一緒に食べる共食の習慣
第7回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ
      3 食のタブーとはどのようなものか
      4 人肉食はなぜ行われたのか
      5 肉食を禁忌する思想
      6 ベジタリアニズムの思想
第8回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ
      7 富と権力を誇示する豪華な宴会
      8 朝、夕二食で我慢する節食の思想
      9 キリスト教における食の禁欲思想
      10 禅寺で行われている食事の修行
第9回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ
      11 米作民族ならではの食の倫理が生まれた
      12 茶の湯の思想とはどのようなものか
      13 会席料理で大切にされるもてなしの心
第10回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ
      14 フランスで発達した美食の思想
      15 古くから医食同源の思想があった
      16 近代栄養学に基づいた食事思想
第11回 【演習】第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために
          1 豊かで便利になりすぎて何が起きたか
          2 食料が国内で自給できなくなった
          3 食料の3割が無駄にされている
第12回 【演習】第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために
          4 安心して食べ物が選べなくなった
          5 人任せの食事を楽しむようになった
          6 食べ過ぎて肥満と生活習慣病が蔓延している
第13回 【演習】第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために
          7 家庭で食事作りをすることが減った
          8 食卓に家族が集まらない家庭は崩壊する
第14回 【演習】第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために
          9 飽食と崩食の混乱を改めるには
          10 未来の食の在り方を考える
第15回 【演習】終わりに―あなたは何を考えて食べていますか
 
準備学習・事後学習 Preparation, review 準備学習:前回授業の要点をおさらいする・テキストに目を通す・moodleを確認して資料等を入手する
     演習の回は、事前に指示された演習課題に取り組み、授業当日の議論の準備をする
事後学習:授業内容の要点をまとめる・自身の食環境と授業内容を関連づけてみる・参考文献等に目を通す
     授業時に指示する課題に取り組む
※事前学習・事後学習の課題の詳細は、授業中に指示する
 
準備学習・事後学習の時間 準備学習2時間 事後学習2時間(2単位科目)
学外授業 Outside activities 実施しない  
成績評価の方法と基準 Evaluation&criteria 平常評価(100%)
・授業時に提示する課題(50%):授業内容を要約・整理して食に関する知識を深く理解することができているか
・演習課題(50%):授業内容を基礎知識とし食に関する資料を収集して課題解決ができているか
 
定期試験期間中の試験実施方法 Exam period 定期試験期間中には筆記試験を実施しない。No exams are required during the exam period.
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 授業中に全体に対してコメントする
 
テキスト Textbooks 橋本直樹『食べることをどう考えるかー現代を生きる食の倫理ー』筑波書房 2018年 ISBN978-4-8119-0524-2  
参考図書 References 授業内で適宜示す  
リンク Link  
Moodleへのリンク Moodle URL  
関連する科目、履修者への要望など Requests, etc ・テキストは必須。毎時間持参のこと。
・授業前にmoodleを確認し、資料の有無を確認すること
 資料は各自で入手すること。(教室では配布しない)。                            
 資料は教室スクリーンへ投影するが、教室へパソコンを持参して手元で見てもよい。
 資料は当該授業終了時に非公開とするので、予習段階で保存作業をしておくこと※当該授業後の資料等の請求には応じない
・連絡事項はMoodleへ掲載またはニュースフォーラム(大学付与のメールアドレス宛)に流すので、常に確認すること
・板書やスクリーン投影内容の写真撮影および授業の録音・録画は禁止します。
・欠席の連絡について
 メールでの欠席連絡はしないこと。メールでの欠席連絡へは返信しない。
 大学指定の欠席届(証明書添付)に限る。
 欠席届の提出が出席に代わるものではない。  
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)と授業科目の関連 各授業科目は、各学部・学科・研究科の定める学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)と教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に基づき、カリキュラム上に配置されています。学位授与方針と各授業科目との関連については、カリキュラム・マップに掲載されています。カリキュラム・マップでは、科目毎に到達目標を示し、それらの到達目標が、DPとCPに基づき設定された学習・教育目標、国際理解、地域理解・地域貢献のどの項目と関連するのかを示します。https://www.aichi-u.ac.jp/profile/concept#b-712470  
SDGsとの関連 Related SDGs 飢餓をゼロに Zero hunger
すべての人に健康と福祉を Good health and well-being
質の高い教育をみんなに Quality education
ジェンダー平等を実現しよう Gender equality
人や国の不平等をなくそう Reduced inequalities
住み続けられるまちづくりを Sustainable cities and communities
つくる責任 つかう責任 Responsible consumption, production
海の豊かさを守ろう Life below water
陸の豊かさも守ろう Life on land
平和と公正をすべての人に Peace, justice and strong institutions