Subject Name
|
食物学
|
Charge Teacher
|
須川 妙子
|
Lectures target
|
|
Class
|
|
Lecture Room
|
242教室
|
Course Time
|
秋学期
|
Day・Period
|
水3
|
Unit Classification
|
選必
|
科目種別
|
講義
|
Unit Count
|
2
|
Matter of prepare
|
|
Notes
|
|
テーマ Theme
|
「食べる」ことをどう考えるのか
|
概要 Synopsis
|
あなたは何かを考えながら食べているだろうか。年中行事や人生儀礼などの特別な日に食べるものについては、なぜそれを食べるのかと,由縁に思いがいたるかもしれない。では、朝、昼、晩、おやつといった日常の食には、どれほどの意識が向いているだろうか。誰かが準備してくれた料理やおやつを口に入るときに、作りたいと思う料理のための食材が難なく手に入ったときに、今・ここに至るまでに介した人達のことが想像できているだろうか。また、食を文化として形成してきた諸民族の思想を理解して、他民族の食文化を尊重できているだろうか。「食べること」とは、食欲を満たすために食材を口元へ運ぶといった、単純な個人的行為だけで成り立つものではない。世界中の人々が、互いの思想と文化を尊重しながら食糧を分ちあうことで「食べること」ができる=「生きること」ができるのである。様々な要因で世界の食糧事情が危機に直面している現在、「食べること」の根源を学び、これからの食の在り方について考える。
|
到達目標 Aim
|
1.「食べること」に関する思想の歴史と現在を知ることができる 2.「食べること」の将来についての自身の考えを言葉で表現できる
|
授業形態 Class style
|
・講義形式を基本とするが、ディスカッションを取り入れる回もある ・資料のある回はMoodleへ掲載するので各自で入手すること。(教室では配布しない)。 資料は教室スクリーンへ投影するが、教室へパソコンを持参して手元で見てもよい。
|
使用言語 Language(s)
|
日本語のみ Japanese only
|
アクティブ・ラーニングActive Learning
|
PBL(課題解決型学習) Project-based learning
ディスカッション、ディベート Discussion , Debate
グループワーク Group work
|
内容・スケジュール Contents, schedule
|
第1回 ガイダンス はじめにー食べることをどう考えるか 第2回 第1部 食べることを工夫して人類は進歩したーそれは料理をすることから始まった 1 人類は料理をすることを覚えて進化した 2 仲間と一緒に食べることが社会の始まり 第3回 第1部 食べることを工夫して人類は進歩したーそれは料理をすることから始まった 3 人類はなぜ農耕と牧畜を始めたのか 4 古代文明は農業を始めることから興った 5 日本の文明を興したのは水田稲作 第4回 第2部 食の在り方から社会の成り立ちを考えるー米作民族と牧畜民族の思想を比較する 1 農耕民族と牧畜民族は自然観が違う 2 米作りから生まれた農本思想 3 稲作で培われた地縁社会の思想 第5回 第2部 食の在り方から社会の成り立ちを考えるー米作民族と牧畜民族の思想を比較する 4 牧畜と肉食から生まれた人間中心の思想 5 牧畜民族と農耕民族では性意識が違う 6 ヨーロッパ人の人種差別意識 7 パン食から生まれた社会共同体意識 第6回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ 1 神人共食とはどういうことか 2 仲間と一緒に食べる共食の習慣 第7回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ 3 食のタブーとはどのようなものか 4 人肉食はなぜ行われたのか 5 肉食を禁忌する思想 6 ベジタリアニズムの思想 第8回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ 7 富と権力を誇示する豪華な宴会 8 朝、夕二食で我慢する節食の思想 9 キリスト教における食の禁欲思想 10 禅寺で行われている食事の修行 第9回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ 11 米作民族ならではの食の倫理が生まれた 12 茶の湯の思想とはどのようなものか 13 会席料理で大切にされるもてなしの心 第10回 第3部 食べることをどのように考えて来たのかー節食の思想から美食の思想へ 14 フランスで発達した美食の思想 15 古くから医食同源の思想があった 16 近代栄養学に基づいた食事思想 第11回 第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために 1 豊かで便利になりすぎて何が起きたか 2 食料が国内で自給できなくなった 3 食料の3割が無駄にされている 第12回 第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために 4 安心して食べ物が選べなくなった 5 人任せの食事を楽しむようになった 6 食べ過ぎて肥満と生活習慣病が蔓延している 第13回 第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために 7 家庭で食事作りをすることが減った 8 食卓に家族が集まらない家庭は崩壊する 第14回 第4部 現在の食生活をどのように考えるかー豊かな食生活を持続させるために 9 飽食と崩食の混乱を改めるには 10 未来の食の在り方を考える 第15回 終わりに―あなたは何を考えて食べていますか
|
準備学習・事後学習 Preparation, review
|
準備学習:テキストに目を通す・授業前の課題に取り組む・前回授業の要点をおさらいする 事後学習:授業内容の要点をまとめる・自身の食環境と授業内容を関連づけてみる・参考文献等に目を通す 授業時に指示する課題に取り組む ※事前学習・事後学習の課題の詳細は、授業中に指示する
|
準備学習・事後学習の時間
|
準備学習2時間 事後学習2時間(2単位科目)
|
学外授業 Outside activities
|
実施しない
|
成績評価の方法と基準 Evaluation&criteria
|
平常評価(100%) ・授業前の課題(25%):問題提起に対しての率直な意見を持つことができているか ・授業時に提示する課題(25%):授業内容を要約・整理して食に関する知識を深く理解することができているか ・最終課題(50%):授業内容を基礎知識とし、食に関する資料を収集して課題解決ができているか
|
定期試験期間中の試験実施方法 Exam period
|
定期試験期間中には筆記試験を実施しない。No exams are required during the exam period.
|
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
|
授業前の課題・授業中に提示する課題:授業にて全体に対してコメントする。 最終課題:講評をMoodleに掲載する。
|
テキスト Textbooks
|
橋本直樹『食べることをどう考えるかー現代を生きる食の倫理ー』筑波書房 2018年 ISBN978-4-8119-0524-2
|
参考図書 References
|
授業内で適宜示す
|
リンク Link
|
|
Moodleへのリンク Moodle URL
|
|
関連する科目、履修者への要望など Requests, etc
|
・テキストは必須。毎時間持参のこと。 ・授業前にmoodleを確認し、資料の有無・課題などを確認すること ・連絡事項はMoodleへ掲載またはニュースフォーラム(大学付与のメールアドレス宛)に流すので、常に確認すること ・板書やスクリーン投影内容の写真撮影および授業の録音・録画は禁止します。
|
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)と授業科目の関連
|
各授業科目は、各学部・学科・研究科の定める学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)と教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に基づき、カリキュラム上に配置されています。学位授与方針と各授業科目との関連については、カリキュラム・マップに掲載されています。カリキュラム・マップでは、科目毎に到達目標を示し、それらの到達目標が、DPとCPに基づき設定された学習・教育目標、国際理解、地域理解・地域貢献のどの項目と関連するのかを示します。https://www.aichi-u.ac.jp/profile/concept#b-712470
|