科目名
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文学の環境
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担当教員
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安 智史
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対象学年
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クラス
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講義室
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712教室
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開講学期
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春学期
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曜日・時限
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月2
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単位区分
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科目種別
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講義
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単位数
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2
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準備事項
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備考
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テーマ
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文学的文化論━━詩人・宮沢賢治の散文を読む
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概要
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「文学的文化論━━詩人・宮沢賢治の散文を読む」 *この授業はあくまで近代文学・文化の授業であり、とくに、詩歌や歴史への興味・関心が中心となる。 *宮沢賢治は何より詩人である。それを前提に授業は進められる。 *児童文学は扱わない。 *旧仮名遣い(古典仮名遣い)の学習、文学作品の読書、日本近代の歴史に関する学習を基本とする。
詩人・宮沢賢治の詩歌と、彼が生前刊行した唯一の童話集である『注文の多い料理店』を読む。 この本は1924(大正13)年12月に,自費出版された。賢治の同時代へのまなざしが,至る所にこめられた作品集である。 私たちはこの,賢治自身が生前世に問うたテクストそのものを,同時代の文学作品・社会状況や、民俗学の成果等を参照しつつ,精緻に読みすすめてゆこう。
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到達目標
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宮沢賢治と、彼の生きた時代について理解を深める。
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授業形態
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講義形式とするが、毎回、学生諸君にテキストの朗読,質疑応答,小レポートを求める。 なお、テキストの大部分は旧仮名遣い(古典仮名遣い)であり、その読みの練習を兼ねるので、履修者は、文学への興味と、旧仮名遣いを読むことへの意欲を持つことが求められる。
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内容・スケジュール
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1. 授業第1回目に,旧仮名遣い(古典仮名遣い)に関係する小テストを行う。 成績には無関係であるが、履修する学生は必ず、第1回目の授業に出席し小テストを受けること。これに欠席した学生の履修は認めない。 2. 授業の概略の説明。 宮沢賢治の詩歌と、『注文の多い料理店』収録の,序文と九つの短編とを,丹念に読んでいく。 ただし,1セメスター内でそのすべての作品を均等の比率であつかうことは不可能なので,いくつかの短編を重点的に扱い,適宜,他の作品にも触れていくかたちをとることとする。 第3回以下、宮沢賢治の生涯の概略を知るとともに、以下の,近代文学を取り巻く諸環境の問題を中心に、それぞれについて,2,3回ずつ講義を行う予定である。 3.宮沢賢治の生涯,詩歌・散文作品の概観① 4. 同上 ② 5. 同上 ③ 6.『シン・ゴジラ』と宮沢賢治 7.異界と妖怪━━民俗学的空間とその変容 a.神々の零落① 8. b.「山猫」とはなにか① 9. 同上 ② 10.近代社会のなかで書くこと・話すことの意味 a.手紙というメディア 11. b.「詩人」と,商品としての「ことば」 12.1920年代の日本社会 a.都市消費社会の成立 13. b.リゾート開発・郊外開発の時代 14.宮沢賢治と21世紀 15.まとめ。
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準備学習・事後学習
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いずれも、旧仮名遣い(古典仮名遣い)の確認。文学作品の読書。日本近代の歴史に関する学習。
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学外授業
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予定なし
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成績評価の方法と基準
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平常点とする。以下の要素が特に重視される。 1. 授業第1回目に,旧仮名遣い(古典仮名遣い)の読みの小テストを行う。 成績そのものには反映しないが、小テストを受けること自体を履修の条件とするので、履修希望の学生は必ず,第1回目の授業に出席すること。 第1回の授業に、正当な理由なく欠席の場合は、単位を認めない。 2.授業最終回「まとめ」として実施する臨時テスト。
授業最終回におこなう、まとめの臨時テストを100点満点とし、以下の諸点をマイナス点とする。 A.毎回のテキストの朗読。 読みそのものの巧拙は一切成績に含めない。ただし、やむを得ない理由を除く遅刻・欠席等で担当を怠った場合に、1回の担当欠席につき-2点とする。 B.私語厳禁。1回の注意についてマイナス21点。したがって、かりに臨時テストで100点であっても2回注意された段階で単位は認められない。 C.出欠そのものは一切平常点に加えない。私語をしつつ出席しても単位は認めない。
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定期試験期間中の試験実施方法
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1. 【 】 定期試験期間中に筆記試験を実施する。 2. 【 】 定期試験期間中に単位レポートを課す。 3. 【〇】 定期試験期間中には筆記試験・単位レポートを実施しない。
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テキスト
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『宮沢賢治全集 8』ちくま文庫
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参考図書
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適宜指示する。
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関連する科目、履修者への要望など
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詩歌への愛と,旧仮名遣いを読む意欲を持ってほしい。
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リンク
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