科目名
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モダンカルチャー論
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担当教員
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谷 彰
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対象学年
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クラス
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講義室
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712教室
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開講学期
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春学期
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曜日・時限
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水3
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単位区分
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科目種別
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講義
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単位数
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2
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準備事項
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備考
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テーマ
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近代小説に見る様々な文化記号
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概要
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「文化学(カルチュラル・スタディーズ)」という方法論が、近代文学の領域でも注目を浴びている。小説や詩などの文芸作品を、作家の思想や作品の主題などの「文学的観点」だけから読むのではなく、「文学」に隣接する諸領域(生活風俗・交通手段・ファッション・建築など)と関わらせて読むことにより、「文学」を新しい角度から読み直す試みである。 この授業では,本格的な「文化学(カルチュラル・スタディーズ)」の方法論を説明するというより、近代小説の中に織り込まれた人々の暮らしや様々な文化事象(これらを文化記号と呼ぶ)に着目することにより、どのような新しい読みの可能性が開けるか、具体例を示しながら紹介する。この授業で取り上げられた文学作品はもとより、近代の様々な文化記号につても学ぶ。
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到達目標
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文化記号に着目して、小説テキストを分析的に読解する能力を身につけることができる。
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授業形態
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授業は講義形式で行い、配布プリントやOHCなどの教材提示装置を利用しながら進める。また必要に応じて、授業で扱う小説を映像化した視覚教材も用いる。
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内容・スケジュール
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第1回 はじめに —(1)授業のガイダンス (2)授業のキーワード 第2回 「十三夜」作品解題 & 「十三夜」に散りばめられた様々な文化記号① 第3回 「十三夜」に散りばめられた様々な文化記号② 第4回 「十三夜」に散りばめられた様々な文化記号③ 第5回 「十三夜」に散りばめられた様々な文化記号④ & 映像で見る明治20年代の文化記号 第6回 「それから」作品解題 & 「それから」に描かれた様々な謎 第7回 映像で見る「それから」 第8回 銀杏返しが意味するもの 第9回 「それから」の謎の解読 第10回 「少女病」作品解題 第11回 電車が走る都市空間① 第12回 電車が走る都市空間② 第13回 「門」作品解題 & 食事風景の変遷 第14回 「門」に描かれた食卓の風景① 第15回 「門」に描かれた食卓の風景②
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準備学習・事後学習
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準備学習として、授業で取り扱う「十三夜」、「それから」、「少女病」、「門」を一読した上で授業に臨むこと。また折に触れ、「準備学習のための課題」を出す。 事後学習として、配付資料を読み返して授業中に説明した文化記号の役割を整理・確認しておくこと。また折に触れ、「事後学習のための課題」を出す。
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学外授業
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予定していない。
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成績評価の方法と基準
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総合評価で評価する。 ■学期末試験(60%):作品内に用いられた文化記号の意味を的確に把握した上で、その小説の作品分析を論理的に記述することができる。 ■平常評価(40%):毎回提出するリアクションペーパーと、複数回提出する「準備学習・事後学習のための課題」の記述内容により評価する。欠席・遅刻は回数に応じて減点し、原則として6回以上の欠席は認めない。
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定期試験期間中の試験実施方法
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1. 【〇】 定期試験期間中に筆記試験を実施する。 2. 【 】 定期試験期間中に単位レポートを課す。 3. 【 】 定期試験期間中には筆記試験・単位レポートを実施しない。
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テキスト
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授業で配布したプリント。
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参考図書
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『文学 季刊第1巻第1~3号』岩波書店 樋口一葉『にごりえ・たけくらべ』新潮文庫 夏目漱石『それから』『門』新潮文庫 その他、授業中に指示する。
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関連する科目、履修者への要望など
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関連する科目として『近代の文学』、『近代の作家と作品』を事前に履修しておくことが望ましい。
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リンク
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