科目名
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地域の文学
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担当教員
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権田 浩美
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対象学年
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クラス
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講義室
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613教室
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開講学期
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秋学期
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曜日・時限
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水4
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単位区分
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科目種別
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講義
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単位数
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2
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準備事項
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備考
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テーマ
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〈郷土〉の海と、海の詩人・丸山薫
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概要
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愛知大学の在る〈東三河〉は、太平洋とつながる三河湾という豊かな〈海〉を有し、〈外〉へと拡がる文化を培ってきた。一方、三河・遠州・南信州という地域と境を接し、いわゆる「三遠南州」の長い歴史のある宗教性を内包する〈山〉の文化も継承している。さらには、東海道沿い交通の要衝として、古代から歌枕の地・景勝地として著名な場所も多く、古典文学を紐解けばなじみ深い土地の名をいくつも見出すこともできる。 こうした豊かな歴史的・文化的背景を有する〈郷土〉の文学の中から、このたびは〈郷土〉の海(ことに伊良湖周辺を中心に)にかかわる文学をとりあげたい。古くは万葉集にも登場する伊良湖は、それぞれの時代の様々な文学者を魅了し惹きつけている。講義の前半は、伊良湖を訪れた様々なジャンルの芸術家たちをとりあげ、彼らの作品の中に〈郷土〉の海がどのように描かれているのか、またその魅力はなんだったのか探ってゆく。 後半は、短期大学部の「梢の歌」の作詞者でもあり、長きにわたり愛知大学でも教鞭をとってきた、〈郷土〉の詩人でもあり、海の詩人とも呼ばれた丸山薫の芸術世界の有する魅力や可能性を理解し、存分に味読してもらう。そのうえで、この〈郷土〉にも大学にもかかわりの深い詩人の詩世界を、自分自身の感性と言葉によって鑑賞できる楽しみを体感してもらいたい。
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到達目標
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〈郷土〉の海にまつわる文学作品に親しみつつ、〈郷土〉の魅力や、それにまつわる幅広い知識を体得し、現在にも継承あるいはつなげてゆけるような視点をもてるようにする。 また、愛知大学ゆかりの詩人・丸山薫の芸術世界の内実を学ぶとともに、自分自身の感性と言葉による鑑賞を通じてその魅力を体感することで、丸山の芸術世界への深い理解を得ること目標とする。
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授業形態
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基本的には講義形式で行うが、適宜意見や感想・簡略な小レポートの提出、あるいは鑑賞の発表を求める。
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内容・スケジュール
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第1回 授業のガイダンス 第2回 西行と芭蕉、種田山頭火それぞれの伊良湖訪問 第3回 柳田國男・田山花袋・島崎藤村の青春と伊良湖とのかかわり 第4回 柳田國男と田山花袋、それぞれの伊良湖滞在と、その後 第5回 三島由紀夫『潮騒』の世界 第6回 丸山薫の伝記的側面 第7回 〈オトギバナシ〉文学の主張とその時代背景 第8回 丸山薫の掌編小説 第9回 第3詩集『幼年』の詩世界 第10回 第1詩集『帆・ランプ・鷗』と第2詩集『鶴の葬式』の詩世界 第11回 第4詩集『一日集』の詩世界と戦後の詩世界 第12回 丸山薫の詩世界・鑑賞(その1) 第13回 丸山薫の詩世界・鑑賞(その2) 第14回 丸山薫の詩世界・鑑賞(その3) 第15回 丸山薫の詩世界・鑑賞(その4)
*授業の進度によって順序や取り扱う内容や作品等を変える場合があるので、予め了承してもらいたい。
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準備学習・事後学習
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・授業中に指示する、次回の授業の際に取り扱う資料や配布するプリントを精読した上で、臨むこと。 ・また、担当することになった詩の鑑賞に際しては真摯に取り組み、他者の発表の際にも発言する等、積極的に参加すること。
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学外授業
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特になし。
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成績評価の方法と基準
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・出席状況や授業参加態度(積極的な発言等も評価対象)、授業中の詩の鑑賞や適宜提出してもらう小レポートや感想、学期末の試験により、総合的に評価する。 ・学期末の試験――70% ・平常点と受講態度(出欠席・遅刻・発表や感想の内容と発言)――30%
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定期試験期間中の試験実施方法
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1. 【〇】 定期試験期間中に筆記試験を実施する。 2. 【 】 定期試験期間中に単位レポートを課す。 3. 【 】 定期試験期間中には筆記試験・単位レポートを実施しない。
定期試験期間中に筆記試験を実施する。
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テキスト
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プリントを作成して配布する。
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参考図書
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授業中に適宜紹介する。
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関連する科目、履修者への要望など
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受講態度(出欠席や遅刻)、発表や提出物はもちろん、他者の発表を聴く姿勢や積極的に発言する態度も含めて評価の対象となるので、真摯に取り組むこと。
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リンク
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特になし。
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